「科学者の会」討論会に300人

〜八ッ場ダムの中止を訴える〜




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 「これでいいのか! ダム検証〜八ッ場ダムを中心として〜」と題した討論会が(2011年)12月1日、衆議院第一議員会館で開かれました。主催は「ダム検証のあり方を問う科学者の会」です。300人が参加しました。


■有識者会議は公開討論を拒否

「科学者の会」は、行政主導の八ッ場ダム検証に危惧を抱いた科学者11人が呼びかけて11月18日に設立したものです。11月30日現在で全国の学者124人が同会に賛同しています。
 会は、国交省の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の専門家に対し、公開討論会を申し入れました。ところが有識者会議は拒否です。また、公開討論会と同じ時間に有識者会議を設定しました。そのため、「科学者の会」のメンバーによる独自討論会となりました。


■結論ありきの検証報告

 討論会では、治水や利水、地質などの専門家7人が八ッ場ダムの問題点や治水のあり方などを報告しました。八ッ場ダムの不要性を明らかにすると同時に、再検証のしくみを決めた国交省の有識者会議への批判も相次いでだされました。

 今本博健・京都大学名誉教授はこう述べました。
 「『ダムにたよらない治水』への政策転換を進めるの考えにもとづいて始まったのに、事態はダム事業を推進する逆の逆の結果を招いている。有識者会議は国交省河川官僚がしかけた罠(わな)にはまった」

 大熊孝・新潟大名誉教授(河川工学)は、
 「ダムは川を遮断してしまうので、本来、川にあってはならないものだ」
 「吾妻渓谷はもともと極端に狭く、洪水が流れにくく、天然のダムがあるといえる。ここに人工的にダムを造ってどの程度の調節効果を増やすことができるのか。八ッ場ダムの洪水調整能力はほとんどない」

 嶋津暉之・水資源問題全国連絡会共同代表は、
 「八ッ場ダムの検証は、予断をもつことなく客観的・科学的にダムの是非を検証しなければならないにもかかわらず、国交省関東地方整備局の検証報告は、事業継続の結論が先にあるダム検証になっている。これは茶番劇だ」

 奥西一夫・京大名誉教授(防災地形学)は
 「八ッ場ダムの湛水域は地滑りのデパートとなっている。建設予定地は過去に地滑りが起きており、今後、対策費は増える」

 と指摘しました。

 国会議員も、民主党や新党日本の議員が8人参加し、「八ッ場ダムを中止させるため、あきらめずにがんばる」との決意を語りました。









「これでいいのか! ダム検証〜八ッ場ダムを中心として〜」と題した討論会


パネリストのみなさん




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