チゴカニがハサミ振って出迎え

〜日本湿地ネットワークが盤洲干潟を見学〜




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 日本湿地ネットワーク(JAWAN)は(2011年)5月22日、木更津市で「日本の湿地を守ろう!」と題したシンポジウムを開きました。シンポに先立って21日、木更津市の小櫃川河口に広がる盤洲干潟を見学しました。全国各地で湿地(干潟など)の保全運動を進めているメンバーが参加しました。盤洲干潟を見るのは初めていう人が大半です。
 案内してくれたのは、「小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会」の御簾納照雄事務局長です。


カニ、ハマヒルガオ、カワウの大群…

 盤洲干潟は、日本有数の原風景を残した広大な干潟です。中洲の砂地に行くと、たくさんのチゴガニが巣穴から身を乗り出し、白いハサミを振る「チゴガニダンス」で出迎えてくれました。チゴガニは大人の小指の先ほどの大きさです。盤洲干潟を初めて訪れた方々はみんな大感激でした。
 砂地やヨシ原には、アシハラガニやコメツキガニもたくさんいました。巣穴の周囲一面には砂団子が積み重なっています。泥っぽい干潟にはヤマトオサガニもいました。
 前浜に着くと、広大な面積の干潟が露出していました。干潟には、マメコブシガニがいました。干潟をスコップで掘ったら、ニホンスナモグリの赤ん坊がでてきました。ハマグリの稚貝やアサリもいました。
 さらに、アサリの天敵であるサキグロタマツメタガイの貝殻もありました。御簾納さんは、「サキグロタマツメタガイは昔はいなかった。外来種です」と説明してくれました。
 中央クリーク河口部で砂が新しく堆積した場所には、ハマヒルガオとハマエンドウの群落ができていて、淡紅色や濃紫色のきれいな花を咲かせていました。
 帰りに浸透実験地に立ち寄ったら、カワウが数百羽いました。ここはカワウのコロニーとなっている場所です。
 参加者からは、「河口干潟の原風景と生態系が奇跡的に残っている干潟を見ることができて感動した」「たくさんのチゴガニがダンスをしているのは初めて見た。感激した」などの感想が寄せられました。











「チゴガニダンス」で出迎えてくれたチゴガニ



盤洲干潟の生き物に見入る参加者たち



中央クリーク河口部では、ハマヒルガオとハマエンドウが
淡紅色や濃紫色のきれいな花を咲かせていた



浸透実験地はカワウのコロニーとなっている



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