山砂採取事業は不認可を
〜鬼泪山国有林で追加署名提出〜
富津市の鬼泪山(きなだやま)国有林からの山砂採取に反対する「鬼泪山の国有林を守る市民の会」(岩崎二郎代表)は(2009年)9月18日、同国有林の山砂採取の不認可を求める署名を県知事に提出しました。参加者は12人です。
今回は2回目の提出で、提出数は4184筆です。第1次提出分は3264筆ですから、総計で7549筆に達しました。
署名を受け取ったのは、中島秀幸商工労働部次長です。
中島次長は、署名を受け取ったあと、大問題となっている県庁不正経理のお詫びをしました。これは、県民との話し合いや審議会などで県幹部がやっていることです。
市民の会は、土砂採取事業を認可しないことや、土石採取対策審議会(土石審)の現地視察に「市民の会」のメンバーも同行させることなどを求めました。
以下は、やりとりの一部です。
■「公共性の高いプロジェクトは今も存在しない」
◇市民の会
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知事に会わせてほしいと要望し続けているが、今回も実現しなかった。次回はぜひ会えるようにしてほしい。前回は、「自然環境や森林の保全などは非常に重要であると認識している」とする森田知事の回答を商工労働部長が読みあげた。この考えはいまも変わりないか。
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知事の考えは今も変わっていない。
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「鬼泪山『国有林』の山砂採取に反対する連絡会」が今年1月27日に提出した質問に対し、商工労働部長はこう回答している。
「国有林からの山砂採取については、本県の方針として、東京湾横断道路建設事業のような本県の発展に関連に深い公共性の高いプロジェクトに使用する場合以外は認めていません。現在、そのような事業はないと考えています。」
今も、そのような「公共性の高いプロジェクト」はないということでよいか。
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そのとおり。「公共性の高いプロジェクト」は今も存在しない。
■「幅広い意見を審議会に反映させたい」
◇市民の会
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商工労働部長は、次のことも回答している。
「国有林は、国民、県民の共有の財産であることから、さまざまな視点から検討していただきたいと考えており、幅広い意見を審議会に反映させるため、多くの意見を聞くなどしながら審議してもらいたいと思います。」
この考えも変わりないか。
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変わりない。
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さらに、水源などを含めた影響調査について、「できるだけ調査してまいたい」と回答している。この考えも変わりないか。
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変わりない。
■土石審の現地視察に同行を
◇市民の会
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9月県議会の閉会日(10月22日)以降に土石審が現地視察をするとのことだが、現地視察の際は、鬼泪山だけでなく水道水源の取水口なども見てもらいたい。委員に視察場所を要望したいので、委員と会えるようにしてほしい。それが無理なら、委員長だけでも会わせてほしい。
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事前打ち合わせは、日程的な問題などでむずかしい。見てもらいたい場所があったら、それを文書で提出してほしい。委員長と会うことができかどうかは検討させてもらいたい。
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現地視察にわれわれも同行できるようにしてほしい。
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それも検討させてもらいたい。道が狭いとか駐車スペースがあまりないなど、大勢で行くと地元の人に迷惑をかけることもある。
■土石審の新規委員選考方法
◇市民の会
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土石審の委員が一部交代したが、新しい委員はどうやって選んだのか。
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辞任の委員が団体の代表である場合は、その団体から代わりの委員を推薦してもらった。学識経験者の場合は、同じ専門分野の学者を選んだ。
■「今回の土石審は知事の諮問で開催したものではない」
◇市民の会
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今回の土石審は知事からの諮問にもとづいて開催しているのか。
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今回の土石審は、知事の諮問にもとづくものではない。県議会で土石審開催の請願が採択されたため、開いている。前述のように、「本県の発展に関連に深い公共性の高いプロジェクト」はないのだから、県としては開く必要がなかった。したがって、事務局(県)としての提案もしていない。
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今回の総選挙の結果をみても、県民や国民の民意は、やたらと山を削るのではなく、自然環境や森林の保全を求めている。これは県の立場とも一致している。このような県民や国民の世論を十分にくみいれ、土石審の中で県がリーダーシップをとってほしい。
■「認可するかどうかを最終的に決めるのは県である」
◇市民の会
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土石審は多数決で決めるのか。多数決で決めない場合でも、土石審の委員構成をみると、山砂採取を推進する立場の人が多数を占めている。土砂採取を認可すべきという意見が多数を占めたとき、県はどうするのか。
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これは多数決で決めることではない。採取認可を求める意見が多数を占めた場合であっても、認可するかどうかを最終的に決めるのは県である。
□
以上です。
最後に、次回は知事と会わせてほしい旨を再度、強く要望しました。「市民の会」は、今後も県や土石審に対する働きかけや署名集めを続けることにしています。
追加署名4184筆を提出
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