鬼泪山国有林山砂採取問題で県交渉
〜3つの市民団体〜
6月5日、富津市にある鬼泪山(きなだやま)国有林の山砂採取問題で、県交渉がおこなわれました。
交渉したのは、交渉したのは、「鬼泪山の国有林を守る市民の会」、「安房・鬼泪山国有林を守る会」、「鬼泪山『国有林』の山砂採取に反対する連絡会」の3団体です。出席者は、県側が高橋渡商工労働部長など4人、市民団体は15人です。
■「意思表示は差し控えたい」
最初に、鬼泪山国有林山砂採取計画の不認可を求める署名3763筆を提出しました。
その後、連絡会が5月21日に森田知事あてに提出した5項目の要望についての知事回答を商工労働部長が読みあげました。
なお、知事選時の公開質問状に対し、森田知事(当時は候補者)は、鬼泪山の山砂採取について「反対である」と回答していました。
- 現在も先の回答のとおり、知事は鬼泪山山砂採取に「反対」である、と理解してよろしいでしょうか。
- 次回の6月議会で鬼泪山山砂採取に「反対」の意志を改めて表明していただけますか。
-
〔1、2に対する回答〕
知事は、実際に国有林104・105林班を視察されており、自然環境や森林の保全などは非常に重要であると認識しています。
国有林104・105林班からの山砂採取については、現在、千葉県土石採取対策審議会で慎重に審議をいただいているところであり、公人としての知事の立場からは、審議会に影響を与えることにもなりかねないので、意思表示は差し控えさせていただきたいと存じます。
- 現在開かれている土石採取対策審議会に対して、今後はどのような対応をお考えでしょうか。
-
〔回答〕
現在、審議会が開催されているところであり、その中でさまざまな視点から、慎重に審議していただけるものと考えております。
- 貴職が反対理由として掲げられた事項について、今後どのような裏付け調査等を行うのか、お聞かせください。
-
〔回答〕
審議会において十分議論、精査の上、審議会が必要な調査を実施するものと考えております。
- 今回の事業に対する地元住民の要望を聞き取るため、私たち連絡会と地元住民の会が主催する対話集会に参加していただきたく要請します。ご回答願います。
-
〔回答〕
現在、千葉県土石採取対策審議会が開催されているところであり、種々の意見が反映されるように、地元の意見をはじめ各方面からの意見・要望については、事務局で聴取させていただいた上で、審議会へ報告いたします。これら意見等は審議会で検討していただけると考えています。
■土石審の現地調査は9月以降?
以上の知事回答をめぐるやりとりの中で、部長らはこんなことを述べました。
- 知事は、きょうはみなさんに会えない。しかし、「会わない」とは言っていない。
- 知事は、選挙期間中に、鬼泪山国有林の104林班と105林班を視察した。
- 次回の土石審(土石採取対策審議会)がいつ開催されるかは未定。なお、土石審の委員は今年8月末で任期切れになるが、次期は辞退の意向を示している委員もいるので、現地調査は新体制になってからおこなうことになると思う。
- 次回の土石審も多くの県民が傍聴できるようにしたい。
- これまでみなさんから出された要望書や意見はすべて議論の資料として土石審に提出する。
以上です。
3つの市民団体が鬼泪山国有林の山砂採取の不認可を求めて県(商工労働部長ら)と交渉
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