酷暑の中、さようなら原発集会に17万人
〜東京・代々木公園〜
「さようなら原発10万人集会」が(2012年)7月16日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれました。作家の大江健三郎さんなどが呼びかけたものです。参加者は主催者発表で17万人です。反原発を訴える集会としては過去最大規模です。
全国から参加者が集まり、関西電力大飯原発3号機に続き、4号機でも再稼働を決めた政府への抗議の声をあげました。
■お金より命だ
公園内のサッカー場に設けられたメインステージには、呼びかけ人の著名人らが次々と登壇し、脱原発の思いを述べました。
ルポライターの鎌田慧さんは「地震があったら大事故が起きるかもしれない危険があるのに、まだ原発にこだわっている。国民の生命と財産を無視するような政府を徹底的に弾劾していく。原発はただちにゼロにすべきだ」。
作家の大江健三郎さんは、「原発事故がなお続く中で、関西電力大飯原発を再稼働させ、さらに再稼働を広げていこうとしている政府に、侮辱されていると感じた。政府のもくろみを打ち倒さねばならない。しっかりやり続けよう」。
作家の落合恵子さんは、「性懲りもなく原発を推進する人たちに、本当の民主主義は何かを教えてあげないといけない」。
音楽家の坂本龍一さんは、「電気のために、子どもの命を危険にさらすようなことはすべきではない。お金より命だ。福島のあとに沈黙するのは野蛮だ、というのが私の信条である」。
作家の瀬戸内寂聴さんは、「税金を払った日本の国民だから、政治に言い分があれば口に出していい。これは世界につながる問題だ。悪いことはやめてくれと言い続けよう」
作家の澤地久枝さんは「核に汚染され、命が細々と生きる地球にしないため、日本が率先して核を捨てる選択をしてほしい。政府は日本人からふるさとを奪った。小さい国土にふさわしい規模で、生まれて良かったと思う国にしよう」。
経済評論家の内橋克人さんは、「福島の悲劇に学ぼうとしない政治家を、二度と国会に送ってはならない。子供や孫、将来のため、私たちの最低限の責任である」
と訴えました。
野外音楽堂前の広場や公園内の道路などでもトークや音楽のライブがおこなわれました、公園内はサッカー場も広場も道路も参加者で埋まりました。
集会のあとはデモ行進です。会場から新宿や恵比寿方面など3コースに分かれてパレードを繰り広げました。
メインステージが設けられたサッカー場。人で埋めつくされた
酷暑にめげず、呼びかけ人らの話に聞き入る参加者
ルポライターの鎌田慧さん
作家の大江健三郎さん
作家の落合恵子さん
音楽家の坂本龍一さん
作家の瀬戸内寂聴さん
作家の澤地久枝さん
経済評論家の内橋克人さん
作家の広瀬隆さん
メインステージの司会を務めた神田香織さん(講談師)
集会のあとは3コースに分かれてパレードを繰り広げた
このグループの最前列は、左から落合恵子、内橋克人、大江健三郎、鎌田慧の各呼びかけ人
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