野鳥の生息環境を守るために

〜千葉県野鳥の会が第50回定期総会と記念講演〜




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 千葉県野鳥の会は2023年1月29日、第50回定期総会を開いた。会場は習志野市菊田公民館。総会のあとは同会幹事の宮沢安二郎さんが「北海道での探鳥の醍醐味」と題して講演した。


定期総会


 総会では、事務局や担当役員が2022年度のさまざまなとりくみを報告した。
 会は、県内各地で探鳥会を開いている。三番瀬や江戸川放水路、谷津干潟、小櫃川河口(盤洲干潟)、花見川、手賀沼、茂原・鶴枝遊水公園、鵜原理想郷、夷隅川河口、銚子漁港、泉自然公園、東庄県民の森などだ。県外の皇居東御苑や葛西臨海公園などでも開いている。これらの探鳥会の参加者は延べ957人だった。
 ジャパンバードフェスティバルが3年ぶりに我孫子市で開かれた。県野鳥の会は「これが守るべき三番瀬だ!」「会員ギャラリー」「竹の巣箱」の3つをメインテーマとして出展した。これらの展示は、多くの方から熱い視線を受けた。
 2023年度の方針では、定例探鳥会を着実に実施するとともに、新しい探鳥地を確保するなど魅力的な探鳥会の開催に努めることを確認した。若い会員を増やすためのとりくみとして、子どもたちが多く参加する他グループとのコラボ(協業)や親子観察会を企画する。野鳥の生息環境を守るため、三番瀬の保全など自然保護活動に力を入れる。毎月発行の会報『房総の鳥』については、自然保護団体として、鳥類保護や環境保全、生物多様性の保全・再生を求める記事も掲載する。
 会は来年(2024年)、創立50周年を迎える。50周年記念事業計画を詳細化し、着実に実現することも決まった。


記念講演


 記念講演は千葉県自然保護連合も共催に加わった。講師は宮沢安二郎さんだ。宮沢さんは千葉県野鳥の会の幹事をつとめている。演題は「北海道での探鳥の醍醐味」である。映像を使い、北海道に生息する探鳥の魅力や場所などをくわしく紹介した。クマゲラ、アカゲラ、コアカゲラ、ヤマセミ、ミヤマカケス、エゾフクロウ、アカモズ、アリスイ、シマアオジ、ツメナガセキレイ、オオジュリン、ベニマシコ、エゾセンニュウ、シマセンニュウ、マキノセンニュウ、カワアイサ、シロカモメ、ギンザンマシコ、シマフクロウ、カワガラス、ワタリガラス、オジロワシ、ノハラツグミ、カッコウ、オオヒシクイ、ウミガラス、ハシブトウミガラス、ハイイロウミツバメなどだ。
 千葉県では見ることのできない鳥の映像をたくさん見せてくれた。観光名所も紹介した。たとえばサクラマスが滝を遡上する「さくらの滝」である。清里町にある。高さは3mほどだ。海に渡ったヤマメがサクラマスとなって戻り、滝をのぼる。
 20キロの直線道路も見せてくれた。この道路は斜里町にある。「天に通ずる道」という名がつけられている。果てしなく続くまっすぐな道が、まるで天まで続いているように見える。それが名前の由来だ。絶景ドライブルートとしても人気である。宮沢さんは、北海道の雄大さや自然の豊かさを教えてくれた。
(文・写真/中山敏則)





千葉県野鳥の会主催の三番瀬探鳥会



宮沢安二郎さん(こちら向き)の話に聞き入る参加者=2023年1月29日、習志野市菊田公民館



左から荒木勉事務局長、富谷健三会長、講師の宮沢安二郎さん








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